経済学部

理念・目的

創価大学経済学部は、開学以来、建学の精神である「人間教育」「大文化建設」そして「平和創出」に基づき、グローバルな経済社会を担うリーダーの育成を目指してきました。とくに、人類の新しい経済のあり方を問う「人間主義経済」の理論的・実践的な研究は、創価大学経済学部が独自に担う使命です。

教育目標

創価大学経済学部は、以下の3つの教育目標を掲げます。
  1. 体系的な経済学教育を通して、問題発見・解決能力と論理的思考力を備えた人材を育成する。
  2. 英語による経済学教育を通して、グローバル社会で役立つコミュニケーション力を備えた人材を育成する。
  3. 人間主義に基づく経済学教育を通して、世界の平和と人類の幸福に貢献する人間力を備えた人材を育成する。
ディプロマ・ポリシー
創価大学経済学部では、学部教育目標に基づいて、以下の能力(ラーニング・アウトカムズ)を備えた人材を育成します。
  1. 経済学を用いて、社会現象を複眼的視点から論理的に理解・分析することができる
  2. 数量的・統計的データを正確に理解することができる
  3. 日本・世界の経済・社会に関する知識を持ち、活用することができる
  4. 経済問題について、日本語や英語を用いて、他者の考えを正確に理解し、自らの考えを明確に伝えることができる
  5. 世界の多様性、および経済問題・社会問題の多面性を理解し、適切な議論を行うことができる
  6. 経済学の学修を通じて、自らの行動を律し、他者と協力しながら、目標を達成できる
  7. 社会の発展、人びとの幸福への方途を、経済学を用いて提案することができる

こうした能力を育成するために編成された学部カリキュラムにおいて所定の単位を修得し、GPA基準を満たした学生に、創価大学経済学部は、学士(経済学)の学位を授与します。
カリキュラム・ポリシー
創価大学経済学部では、学部が定めたディプロマ・ポリシーを達成するために、以下の方針に基づいてカリキュラムを編成しています。
  1. 経済学を用いて、社会現象を複眼的視点から論理的に理解・分析することができるようになるために、まず、必修科目「ミクロ経済学」「マクロ経済学」で、経済理論の基礎を学びます。その後、中級レベルのミクロ経済学、マクロ経済学、さらに、「経済理論・統計学」科目群(クラスター)に配置された上級レベルのミクロ経済学、マクロ経済学を学びます。また、応用経済学の諸科目を履修し、経済学を用いた社会分析の具体的手法を学び、複眼的視点をもった論理的思考力を養います。
  2. 数量的・統計的データを正確に理解することができるようになるために、まず、必修科目「経済数学入門」「基礎統計学」で、数量的分析の基礎を学びます。その後、「経済理論・統計学」科目群(クラスター)に配置された、上級の「経済数学」「データ・サイエンス」「計量経済学」を履修し、より高度な数量的・統計的分析力を養います。
  3. 日本・世界の経済・社会に関する知識を持ち、活用することができるようになるために、まず、「ミクロ経済学」「マクロ経済学」とともに、必修科目「経済と歴史」で経済への歴史的アプローチを、必修科目「簿記入門」で簿記の基礎を学びます。その後、「現代経済」科目群(クラスター)に配置された「金融論」「財政学」等、「グローバル地域経済」科目群(クラスター)に配置された「開発と貧困の経済学」「日本経済史」等を履修し、日本・世界の経済・社会に関するより高度な知識を学び、それをもとに自ら課題を設定する力を養います。
  4. 経済問題について、日本語や英語を用いて、他者の考えを正確に理解し、自らの考えを明確に伝えることができるようになるために、まず、必修科目「学術文章作法」(共通科目)、英語(6単位必修)で、言語表現力の基礎を学びます。また、IP (International Program) では、学術英語を学んだ後、英語で経済学を学び、英語によるコミュニケーション力を養います。さらに、専門科目のすべての単位を英語で履修できる英語トラックSUCCEED(Soka University Courses of Comprehensive Economic Education)の科目を履修し、さらに高度な英語によるコミュニケーション力を養います。
  5. 世界の多様性、および経済問題・社会問題の多面性を理解し、適切な議論を行うことができるようになるために、2年後期・3年前後期の必修科目「演習I, II, III」で、具体的な経済問題を、ディスカッションを通して学び、討議推進力を養います。また、JAS(Japan-Asia Studies Program) では、世界から集まった留学生たちとともに英語で、日本・アジアの経済・社会問題を学ぶことができます。
  6. 経済学の学修を通じて、自らの行動を律し、他者と協力しながら、目標を達成できるようになるために、まず、1年前期の必修科目「フレッシュマン・セミナー」でタイム・マネイジメントやグループ学習の基礎を学びます。その後、「演習I, II, III」、IP(International Program)、その他の専門科目でグループ学習を行い、自己育成力、対人基礎力、目標達成力を養います。
  7. 社会の発展、人びとの幸福への方途を、経済学を用いて提案することができるようになるために、必修科目「演習I, II, III」で個人やグループでのリサーチを通して、経済社会問題に取り組みます。また、「社会貢献と経済学」で経済学が社会貢献に果たす役割を実践的に学び、さらに、「演習IV」「卒業論文研究」では、教員の指導の下、個人で課題を設定して、経済学を用いて、その解決策を提示します。

さらに、経済学部は、以上のカリキュラムによって、先にディプロマ・ポリシーで掲げたラーニング・アウトカムズがどれだけ達成されているかを、以下の直接評価手法と間接評価手法を組み合わせて点検・評価します。さらに不断の努力によって教育改善に取り組みます。

直接評価手法
  1. ミクロ経済学、マクロ経済学、基礎統計学における全クラス統一試験によって、社会現象を複眼的視点から論理的に理解・分析する力、数量的・統計的データを正確に理解する力を測定する。
  2. TOEFL、 TOEICのスコアを用いて英語コミュニケーション力の達成度を測定する。
  3. ルーブリックを用いた卒業論文評価によって経済学を用いて問題を解決する力などの達成度を測定する。
  4. 1年次と4年次に受験する就業力測定試験によって、自らの行動を律し、他者と協力しながら、目標を達成できるようになるコンピテンシー能力の向上を測定する。

間接評価手法
  1. ラーニング・アウトカムズの達成度を、全卒業生に対するアンケート調査によって測定する。
  2. ミクロ経済学、マクロ経済学、経済と歴史など各主要科目で養われるラーニング・アウトカムズの達成度を、アンケート調査によって測定する。
アドミッション・ポリシー
経済学部は、創価大学のアドミッション・ポリシー並びに本学部の理念・目的に基づいて、本学部の教育目標で提示した人材へと育ちゆく資質・能力を備えた学生を広く国内外から、以下のような方法で選抜します。
  1. 経済学部が、開学以来、掲げてきた人間主義経済の理念に共感し、世界の平和と人類の幸福に貢献し、グローバル社会でリーダーとして活躍する意志をもって本学部での学修を希望する学生。総合型選抜(PASCAL入試)、学校推薦型選抜(公募推薦入試)において、面接試験を通してその意志を評価します。
  2. 問題発見・解決、さらに論理的な思考・判断・表現に必要とされる十分な知識・技能を修得するための基礎学力を有している学生。総合型選抜(PASCAL入試)、学校推薦型選抜(公募推薦入試)、一般選抜の大学共通テスト利用入試、全学統一入試、一般入試《以下(一般選抜)》、そして外国人入試(英語プログラム「SUCCEED=Soka University Courses for Comprehensive Economics Education」を含む)では、とりわけ、基礎的な知識・技能や思考力・判断力・表現力を評価します。
  3. グローバル社会で活躍するうえで必須となる基礎的な英語能力を有している学生。学校推薦型選抜(公募推薦入試)、一般選抜において英語能力を重視します。特に、一般選抜のうち大学共通テスト利用入試、全学統一入試では、英語の得点配分を高くする傾斜配点を行います。また総合型選抜(PASCAL入試)、学校推薦型選抜(公募推薦入試)では、各種英語資格試験において一定のスコア基準を満たした者に対して優遇する措置を取ります。
  4. 現実の経済社会問題に関心を持ち、自ら考え行動することによって問題解決に主体的に取り組むと同時に、多様な人々と協働して学ぶ意欲のある学生。学校推薦型選抜(公募推薦入試)では、書類審査と面接試験を実施し、高等学校等までの取り組みにおける主体性、学習意欲を評価します。また総合型選抜(PASCAL入試)では、アクティブ・ラーニングの手法を用いた「グループ・ディスカッション」と「小論文」を通して、個々人の主体性、多様性、協働性、表現力を評価します。一般選抜においては、主体性、協働性に関する高等学校等までの取り組みについて出願時に記入を求め、入学後の修学指導等に活用します。
アセスメント・ポリシー

経済学部アセスメント・ポリシー

 

創価大学経済学部は、ディプロマ・ポリシーに示した7項目のラーニング・アウトカムズ(LOs)、以下の直接的評価手法、間接的評価手法を用いて評価する。

 

■ 直接指標 

 

  1. 科目ごとのアセスメント・ポリシーの明確化

    各科目の成績評価がLOsの達成のアセスメントにつながるようにする。そのために、以下の項目を明確にする。

a) 各科目がLOsの何を目標にしているか

b) 各科目で、そのLOsを達成するために何をしているか

c) 各科目の成績評価(定期試験・レポートなど)で、LOs の達成をどのように測定するか

 

授業評価アンケートで示されるシラバスの到達目標の達成度などによって、授業・成績評価の内容が、目標として掲げたLOsの修得に適切であるかをつねに精査し、必要な場合には改善を図る。

 

  1. ルーブリックを用いた演習I, II, III, IVおよび卒業論文評価によって、経済学を用いて問題を解決する力などの達成度を測定する。

 

  1. TOEFL, TOEICのスコアを用いて英語コミュニケーション力の達成度を測定する。

 

  1. 1年次と4年次に受験する就業力測定試験によって、自らの行動を律し、他者と協力しながら、目標を達成できるようになるコンピテンシー能力の向上を測定する。

 

■ 間接指標

 

  1. LOsの達成度を、全卒業生に対するアンケート調査によって測定する。それを用いて、学部カリキュラムがLOsの達成に適切であるかをつねに精査し、必要な場合には改善を図る。
 

 

アセスメントプラン

 

アセスメント項目

アセスメント指標

(1) 経済学を用いて、社会現象を複眼的視点から論理的に理解・分析することができる。

【直接指標】

- 必修科目「ミクロ経済学」「マクロ経済学」「経済数学入門」での達成度測定

【間接指標】 全卒業生に対するアンケート調査によって測定

(2)数量的・統計的データを正確に理解することができる。

【直接指標】

- 必修科目「基礎統計学」での達成度測定

【間接指標】 全卒業生に対するアンケート調査によって測定

(3)日本・世界の経済・社会に関する知識を持ち、活用することができる。

【直接指標】

- 必修科目「経済と歴史」「基礎統計学」での達成度測定

【間接指標】 全卒業生に対するアンケート調査によって測定

(4)経済問題について、日本語や英語を用いて、他者の考えを正確に理解し、自らの考えを明確に伝えることができる。

【直接指標】

- 必修の英語科目を含むインターナショナル・プログラムでの達成度測定

- TOEFL, TOEICのスコアを用いて英語コミュニケーション力の達成度測定

【間接指標】 全卒業生に対するアンケート調査によって測定

(5)世界の多様性、および経済問題・社会問題の多面性を理解し、適切な議論を行うことができる。

【直接指標】

- 必修科目「経済と歴史」「演習I・II」「演習III」での達成度測定

【間接指標】 全卒業生に対するアンケート調査によって測定

(6)経済学の学修を通じて、自らの行動を律し、他者と協力しながら、目標を達成できる。

【直接指標】

- 必修科目「演習III」での達成度測定

- 1年次と4年次に受験する就業力測定試験によって測定

【間接指標】 全卒業生に対するアンケート調査によって測定

(7)社会の発展、人びとの幸福への方途を、経済学を用いて提案することができる。

【直接指標】

- 必修科目「演習III」、および「演習IV」「卒業論文」での達成度測定

【間接指標】 全卒業生に対するアンケート調査によって測定


参考資料
「求める教員像」及び「教員組織の編制方針」
<教員組織の編制方針>
  1. 大学設置基準、大学院設置基準及び専門職大学院設置基準に基づくとともに、教育研究上の専門分野等のバランスを考慮しながら、経済学部における教育研究上の目的等を実現するために、必要な教員を配置する。
  2. 教員間の連携体制を確保して組織的な教育研究を行うために、教育課程や大学運営等において適切に教員の役割を分担する。
  3. 広く国内外に人材を求め、年齢・性別構成及び社会実践経験等の有無に配慮する。