人口約5万3000人、面積181k㎡のマーシャル諸島共和国。29の環礁(サンゴ礁でできたリング状の島)と5つの島から成り立っており、「太平洋に浮かぶ真珠の首飾り」とも呼ばれています。マーシャル諸島までは日本からグアム経由で2日間を要する。現地のNGO団体Growmate(代表:進藤純子さん)に所属し、子どもへの教育支援や職業訓練校の立ち上げのインターンシップに挑戦するため、4月8日に日本を発った下園未来さん。
大学3年次には、経営学部・安田賢憲ゼミに所属し、様々なビジネスコンテストに参加を重ねてきました。「ゼミで学んだことを実際のビジネスの現場で生かしたいと思っています」と下園さんは力強く語ってくれました。旅立つ直前に、フィリピンのイースト大学への短期研修参加やゼミ活動など学生生活の学びを振り返るとともに、マーシャル諸島でのプランなどを聞きました。
大学3年次には、経営学部・安田賢憲ゼミに所属し、様々なビジネスコンテストに参加を重ねてきました。「ゼミで学んだことを実際のビジネスの現場で生かしたいと思っています」と下園さんは力強く語ってくれました。旅立つ直前に、フィリピンのイースト大学への短期研修参加やゼミ活動など学生生活の学びを振り返るとともに、マーシャル諸島でのプランなどを聞きました。
大学1年次の海外語学研修に大きな影響を受けたそうですね。
もともと留学に漠然とした興味を持っていたので、まずは日本を出て、言語や文化、環境などの違いを肌で感じようと思いました。1年次の春に国際課主催の短期語学研修プログラムでフィリピン共和国のイースト大学に約2週間行きました。途上国であることや貧富の差など教科書やテレビを通して知っていたものの、貧困や学校教育、環境問題など途上国が抱える課題の深刻さを自分の目で確かめる機会になりました。
マニラ国際空港からバスでホテルに向かう際、道路を挟んで右側は新しい高層ビルが並んでいるにも関わらず、左側に目を向けるひび割れなど劣化したコンクリート壁面の住宅が連なっていました。たった一本の道を挟んだだけで、こんなにも経済格差があるのだと衝撃を受けました。また、物乞いをするストリートチルドレンと接したり、ゴミ山といわれるスモーキーマウンテンの中で生活する人たちを目の前にし、現地の人たちがこの現実をどう感じているのかを知りたいと思うようになりました。
そのような経験を通して、途上国とよばれる国に滞在し現地の人たちの中に入り、現実を正しく理解したうえで自分のできることを見つけたいとの思いが日を重ねるにつれて大きくなっていきました。
マニラ国際空港からバスでホテルに向かう際、道路を挟んで右側は新しい高層ビルが並んでいるにも関わらず、左側に目を向けるひび割れなど劣化したコンクリート壁面の住宅が連なっていました。たった一本の道を挟んだだけで、こんなにも経済格差があるのだと衝撃を受けました。また、物乞いをするストリートチルドレンと接したり、ゴミ山といわれるスモーキーマウンテンの中で生活する人たちを目の前にし、現地の人たちがこの現実をどう感じているのかを知りたいと思うようになりました。
そのような経験を通して、途上国とよばれる国に滞在し現地の人たちの中に入り、現実を正しく理解したうえで自分のできることを見つけたいとの思いが日を重ねるにつれて大きくなっていきました。
なぜ、インターンシップ先にマーシャル諸島を選んだのでしょうか?
正直、マーシャル諸島のことを詳しく知ったのは昨年の12月です。それまでは大学1年次に訪問したフィリピンへの長期留学を考えていました。ある時、創価大学卒業の先輩を通じて、マーシャル諸島で教育支援や図書館建設などの活動をしている、NGO団体Growmateの進藤純子さん(創価女子短期大学、創価大学経営学部卒業)を紹介してもらいました。今年の元旦に、スカイプで進藤さんと話ができ、ビジネスコンテストへの参加を通して、事業計画等の作成やプレゼンテーション力を培ってきたことなども聞いてくれたうえで、「マーシャル諸島に住む人たちが自分で働いてお金を稼げるよう、職業訓練校の開校にむけた準備を進めており、一緒に携わるスタッフを探している。良かったら一緒にやらないか」と声を掛けてくださいました。
私が留学に期待していた、「途上国の人の現状を正しく知ること」、「ゼミで学んだことを実際にビジネスで生かすこと」の2つが両方とも達成できると思い、進藤さんのNGO団体でインターンシップをすることに決めました。
私が留学に期待していた、「途上国の人の現状を正しく知ること」、「ゼミで学んだことを実際にビジネスで生かすこと」の2つが両方とも達成できると思い、進藤さんのNGO団体でインターンシップをすることに決めました。
ゼミでは多くのビジネスコンテストで活躍されましたが、どのようなことが学べましたか?
経営学部・安田ゼミのチームACTの一員として、「認知症予防アプリ開発」をテーマにゼミ活動に取り組みました。私が所属する安田ゼミでは、「ビジネスを用いて社会課題の解決を目指す」ことを掲げており、大学3年次のゼミ活動がスタートして以降、ビジネスコンテストに向けてチームごとに準備を進めます。春や夏のゼミ合宿では、ゼミの先輩が私たちの事業計画を真剣に聞き、アドバイスを通して新たな気づきを与えてくださいます。このように先輩との繋がりが強いのもゼミの特色と思います。
安田先生をはじめ、先輩方の応援もあって、昨年10月の「ユヌス&ユースソーシャルビジネスデザインコンテスト2017」学生部門での優勝、「第4回多摩の学生まちづくり・ものづくりコンペティション2017」での最優秀賞など、様々な大会で結果を残すことができました。
安田先生をはじめ、先輩方の応援もあって、昨年10月の「ユヌス&ユースソーシャルビジネスデザインコンテスト2017」学生部門での優勝、「第4回多摩の学生まちづくり・ものづくりコンペティション2017」での最優秀賞など、様々な大会で結果を残すことができました。
私自身、ゼミに入るまでは周りの様子を伺って発言を控えることが多かったのですが、何が一番チームのためになるのかを考えるようになり、躊躇することなく自分の意見をしっかりと伝えられるようになりました。自分にとってはゼミでの学びがなければ、正解のない答えを人に勇気を出して話せる自分になっていなかったと思います。また、ビジネスコンテスト等の場数を多く踏んだことで、企画力や調査・分析、協調性など一連のビジネススキルが学べましたが、特にプレゼンテーション力が身についたと感じています。
マーシャル諸島では具体的にどのようなことに挑戦するのでしょうか?
NGOが中心となり進める職業訓練校の開校に携わります。私は主に資金調達の役割を担う予定です。ゼミでは事業計画に留まり、ビジネスのサイクルを回すことができなかったので、収支計画や資金集めなどに関われることは自分にとっても良い経験になると思います。
現地に到着後は、まずはマーシャル諸島のことを良く知るために、現地の人との交流等を通して、言葉や文化、歴史を学ぶ予定です。また、昨年に進藤さんのNGOが主体となって建設した図書館を利用し、子どもに勉強を教える教育支援のボランティアにも携わる予定です。資金調達の面では、クラウドファンディングで資金を集めるためのイベントを開催します。イベントの企画運営から、広報活動などを最初の3ヶ月の間に実施する予定です。観光ビザが3ヶ月で失効になるため、7月に一時帰国します。日本に帰国後も現地で開催したイベントの模様をまとめた冊子等を持って、資金集めのために日本で支援してくだる方への訪問を考えています。
現地に到着後は、まずはマーシャル諸島のことを良く知るために、現地の人との交流等を通して、言葉や文化、歴史を学ぶ予定です。また、昨年に進藤さんのNGOが主体となって建設した図書館を利用し、子どもに勉強を教える教育支援のボランティアにも携わる予定です。資金調達の面では、クラウドファンディングで資金を集めるためのイベントを開催します。イベントの企画運営から、広報活動などを最初の3ヶ月の間に実施する予定です。観光ビザが3ヶ月で失効になるため、7月に一時帰国します。日本に帰国後も現地で開催したイベントの模様をまとめた冊子等を持って、資金集めのために日本で支援してくだる方への訪問を考えています。
H.I.Sと進藤さんのNGO団体がタイアップしたスタディツアーがスタートするそうですね。
H.I.S主催のスタディツアーボランティア・インターンシップに、マーシャル諸島でのプログラムが今年追加されました。「マーシャル諸島で教育支援 ホームステイで地域密着スローライフと国際協力に触れる9日間」の見出しで、チラシやウェブサイトにも詳細が掲載されています。出発日が、8月3日と8月23日の2つのグループに分かれています。現地では、地域の子どもたちや現地スタッフとの交流などが行われます。図書館建設や職業訓練校の開校準備など、様々なことに挑戦してきた進藤さんのもとでインターンシップができるのも魅力の一つと思います。興味のある方は是非ウェブサイトから申し込みください。私もこのツアースタッフの一員として、7月の一時帰国の際に参加者への事前ガイダンスを担当する予定です。学生世代の若い人たちが参加し、誰も経験したことのないマーシャル諸島共和国で、これからの将来の可能性を広げる機会にしてほしいと思います。
帰国後はどのような自分になっていたいですか?
ゼミで学んだことを実践の場で生かし、現地の人たちと一緒に小さなことでも良いでの新しいことができればと考えています。 そして、「自分がやると決めれば何でもできる」という自信を持てるようになりたいです。マーシャル諸島では、様々な大変なこともあると思いますが、何事も諦めずに挑戦を続けたいと思います。10月に帰国したときには、どんなことにも自信を持って立ち向かえる自分になっていたいです。
PROFILE:
しもぞの みく Simozono Miku
[好きな言葉]
「他人の不幸の上に自分の幸福を築くことはしない」
[性格]
負けず嫌い、やると決めたらやる、面倒くさがり
[趣味]
野球観戦、音楽を聴くこと
[最近読んだ本]
アダム・ブラウン『えんぴつの約束』、青木和雄『ハッピーバースデー』
ページ公開日:2018年04月13日