「昨日、イタリアから帰国したばかりで時差ボケが心配です」。取材当日、開口一番に語った言葉とは裏腹に、受け答えは滑らかで笑顔が人懐っこくジョークが面白かった。マイクロプラスチックの1,000分の1ミリのミクロンの世界から、創価大学本部棟の5倍以上の高さがある南極の氷山を間近に見た体験など、実に壮大なスケールで語っていただいた。また、日本の「使い捨て文化」の現状を憂う指摘には考えさせられる。「太陽系の視点からは何があっても地球惑星はびくともしない」との一言に、海洋学者・地球科学者としての矜持も垣間見る思いがした。
※掲載内容は取材当時のものです。
最近、イタリアへ出張されたそうですが、どんな目的で行かれたのですか?また、特に感じたことは何でしょうか?
この9月、イタリアで開催された第17回欧州生物光学学会に初めて出席し、サンゴ礁海域での紫外線透過率の研究発表をしました。この学会は光学、つまり光合成や紫外線の皮膚に対する影響などを研究している専門家の集いです。
私は創価大学工学研究科の院生の時から、神奈川県の真鶴半島で横浜国立大学と共同研究で紫外線を毎月測って調査を続けてきました。以来、その光工学の分野で紫外線だけでなく様々な「光」を研究しています。
紫外線とサンゴ礁の関係性を調べるため、東南アジアのマレーシア半島の、6個の島13か所で紫外線を測り、サンゴ礁の元気さやサンゴ礁の増減などを調査したこともあります。大変マニアックな世界ですが、海洋学の専門家として自然環境の状態を観察する使命があると自負しています。
私は創価大学工学研究科の院生の時から、神奈川県の真鶴半島で横浜国立大学と共同研究で紫外線を毎月測って調査を続けてきました。以来、その光工学の分野で紫外線だけでなく様々な「光」を研究しています。
紫外線とサンゴ礁の関係性を調べるため、東南アジアのマレーシア半島の、6個の島13か所で紫外線を測り、サンゴ礁の元気さやサンゴ礁の増減などを調査したこともあります。大変マニアックな世界ですが、海洋学の専門家として自然環境の状態を観察する使命があると自負しています。
「地球科学」に関連した質問ですが、もし桑原先生が南極隊員に選ばれて南極に行くと仮定したら、どんな観測や調査をしたいですか?
実は私は2010年に南極海域に行った経験があります。南極は海洋学を専門とする研究者にとって一つのあこがれの場所で、人生の中で一度は行ってみたいところです。南極が夏になる12月から1月にかけて東京海洋大学の船に乗り、植物プランクトンの採取や光環境を測ることができました。もしも、もう一回南極海域へ行けるとしたら、多くの採集地点から海水の試料を採取して、再び光環境と植物プランクトンの関係、特にどのような種が、どのような場所に、そしてどのような頻度で存在しているかを知りたいですね。
南極海域の生態系を支え重要な役割を果たしているのは、藻類の仲間である植物プランクトンのダイアトム(珪藻)です。このダイアトムが海洋学の分野では最もメジャーですが、他のプランクトンの群集も季節的に変化したり、またダイアトムとは違った光を利用したり、あるいは光の透過率によって違う光を利用する群種もいるはずなので、そういった種がいるかどうかなどを南極海域で知りたいです。
南極海域の生態系を支え重要な役割を果たしているのは、藻類の仲間である植物プランクトンのダイアトム(珪藻)です。このダイアトムが海洋学の分野では最もメジャーですが、他のプランクトンの群集も季節的に変化したり、またダイアトムとは違った光を利用したり、あるいは光の透過率によって違う光を利用する群種もいるはずなので、そういった種がいるかどうかなどを南極海域で知りたいです。
また、南極は最近話題になっていて、それは南極大陸は非常に温まっている場所もあれば逆に寒くなっている場所もあるからです。いったい、氷は減っているのか、それとも減っていないのかが、うまく測れていない状態で、まさに南極は地球で分かっていない”未知の世界”の一つになっています。南極大陸に上陸すると、日本の観測基地の昭和基地のほか、氷床の柱状試料を採取している「ドームふじ」などの基地もあります。超低温下でウィルスや細菌が生きていけないくらいの寒い場所では、まだ発見されたことのない生き物、生命体もいるようです。
私達が乗っていた船は氷を通過できる船じゃなかったので、昭和基地に行けずにオーストラリアに戻りましたが、一番印象に残っているのは、氷山の大きさ、高さが高層ビルとか創価大学本部棟の5倍ぐらいあって驚きました。
私達が乗っていた船は氷を通過できる船じゃなかったので、昭和基地に行けずにオーストラリアに戻りましたが、一番印象に残っているのは、氷山の大きさ、高さが高層ビルとか創価大学本部棟の5倍ぐらいあって驚きました。
地球上の生き物は過去何度も絶滅の歴史を繰り返してきて、次の大量絶滅が現在、既に進行しているとの見方もあるようです。
地球の歴史からみると、これまで地球上の生物の7割以上が滅びた大量絶滅を少なくとも5回経験してきました。白亜紀(約1億4500万年前から6500万年)の恐竜の時代も、その一つです。現在、地球は6回目の絶滅期に突入しているのではないかという最新の研究もあって、恐ろしさを覚えます。これは人間の影響で、人間の活動によって地球のマス・エクステンクション(大絶滅)を迎えているのではないかとの指摘もあります。しかし、本当にそう言い切れるかどうか難しいですね。
といいますのは、いろいろな原因が考えられるからです。過去の5回の絶滅には、巨大隕石が地球に衝突して気候や環境が変わったことによって絶滅が起きた天体衝突説もその原因の一つとして有力視されています。そのほか、海洋が大規模に無酸素状態になったことや大規模な火山活動の活発化によって地球規模の気候変動を引き起こし、それが絶滅の原因になったという説もあります。
地球が温暖化しているのは間違いないです。ほぼ100パーセント地球温暖化の原因として考えられているのは、人為的な影響によって二酸化炭素(CO2)が増えたことです。二酸化炭素は、もともと大気中に0.1%以下(0.04%)のものですが、少し増えるだけで温室効果が強くなります。今後、二酸化炭素が増加すると、地球の平均温度の上昇は1℃から1.5℃または最近は2℃(最大で4℃)まで上がるかもしれないと予測されますが、2℃程度の上昇で大きな絶滅が起きることがあり得るかどうか。ありえなくはないですが、過去の大量絶滅はもっと大きな気候や環境の急激な変化によって引き起こされたと考えられます。生き物の生息地の減少と温暖化の関係が一番大事な観点になると思います。
といいますのは、いろいろな原因が考えられるからです。過去の5回の絶滅には、巨大隕石が地球に衝突して気候や環境が変わったことによって絶滅が起きた天体衝突説もその原因の一つとして有力視されています。そのほか、海洋が大規模に無酸素状態になったことや大規模な火山活動の活発化によって地球規模の気候変動を引き起こし、それが絶滅の原因になったという説もあります。
地球が温暖化しているのは間違いないです。ほぼ100パーセント地球温暖化の原因として考えられているのは、人為的な影響によって二酸化炭素(CO2)が増えたことです。二酸化炭素は、もともと大気中に0.1%以下(0.04%)のものですが、少し増えるだけで温室効果が強くなります。今後、二酸化炭素が増加すると、地球の平均温度の上昇は1℃から1.5℃または最近は2℃(最大で4℃)まで上がるかもしれないと予測されますが、2℃程度の上昇で大きな絶滅が起きることがあり得るかどうか。ありえなくはないですが、過去の大量絶滅はもっと大きな気候や環境の急激な変化によって引き起こされたと考えられます。生き物の生息地の減少と温暖化の関係が一番大事な観点になると思います。
ゼミのテーマ「生物海洋学」に関連した質問です。東京湾で取れた魚の内臓から「マイクロプラスチック」と呼ばれる微細なプラスチックの粒が見つかった、という報道がありました。
マイクロプラスチックは環境中に存在する、大きさ5ミリ以下の微小なプラスチック片のことです。最近、海洋ごみ問題でこのマイクロプラスチックによる環境汚染が指摘されています。東京湾で魚の内臓の中にも見つかりました。太平洋のど真ん中、実はこの辺りの海流は循環しています。<地図を広げて>この真ん中に、何千キロメートルの範囲に渡って、流れ着いた大量のマイクロプラスチックとか、また、マイクロプラスチックだけではなく大型のごみも浮遊していて海面を覆いつくし、ガーベッジ・パッチと言ういわば巨大な”ごみベルト””ごみ集積所”がつくられています。
実は北太平洋にも南太平洋にも巨大なジャイア(風と海流が弱まる場所)があって、そこにもごみがたまっていますし、また大西洋にも、さらにはインド洋にもそのようなパッチがあると言われています。このように、プラスチックごみが小さく分解されてマイクロプラスチックになって、ほとんど全ての沿岸域で観察されています。じゃあ、どのくらい大きいプラスチックがマイクロプラスチックになるまでどのくらい時間がかかるのか。それが生物にどう影響を及ぼし、やがては人間の体内に取り込まれるのかが研究のテーマの一つになっている現状です。
実は北太平洋にも南太平洋にも巨大なジャイア(風と海流が弱まる場所)があって、そこにもごみがたまっていますし、また大西洋にも、さらにはインド洋にもそのようなパッチがあると言われています。このように、プラスチックごみが小さく分解されてマイクロプラスチックになって、ほとんど全ての沿岸域で観察されています。じゃあ、どのくらい大きいプラスチックがマイクロプラスチックになるまでどのくらい時間がかかるのか。それが生物にどう影響を及ぼし、やがては人間の体内に取り込まれるのかが研究のテーマの一つになっている現状です。
海洋に流出するプラスチックごみの量は増える一方です
そうですね、今後多分、増え続けていくでしょう。そして、思っているよりも多くのプラスチックが生物の体内に取り込まれていくことが観察されるようになると思われます。ただし、食物連鎖で魚などを通して人間がプラスチックを”食べた”としても、おそらくマイクロプラスチックの状態だと多分消化されずにそのまま通過して排出されていくのではないかと言われています。
最近、分解できる新しいプラスチック素材もできてきました。今後も人類は従来のようなプラスチックを使い続ける必要性はないと思います。技術的にプラスチックは分解できるような材質、素材がどんどん出てきています。
最近、分解できる新しいプラスチック素材もできてきました。今後も人類は従来のようなプラスチックを使い続ける必要性はないと思います。技術的にプラスチックは分解できるような材質、素材がどんどん出てきています。
“母なる海”の豊かな生態系も守っていかなければならなりませんね?
“母なる海”とは言いますが、黄信号、もうウォーニング(警告、注意)まで来ているというのが現実です。実は特に日本の下水処理場では、水をきれいにし過ぎているということもありまして、これはちょっと皮肉な話しですが、最近、日本沿岸域では魚の取れる量が減っています。昔取れた魚が取れにくくなってきています。これは、オーバーフィッシングというよりは、魚の餌となっている海藻や植物プランクトンなどの一次生産の環境が、どうやら変わってきたことに起因すると思われます。窒素源の栄養とかは足りているけど、リンという栄養が非常に少なくなっている。つまり排水をきれいにし過ぎているようなのです。
リンがどうして少なくなっているかと言うと、水処理場で川に流す前の人間による排水をきれいにして、リンを出さないようにしています。なぜこうしてきたかというと、その原因は、60年代、70年代に赤潮が頻繁に発生したからです。赤潮の多くは渦鞭毛藻という微生物が、人間が排出するリンによって大量発生して起こることがわかってきたために、リンを自然より低い濃度で流さないといけないとなったことによります。ところが、皮肉にもリンが減らされることによって、こん度は他の植物プランクトンも栄養が足りなくなり繁殖できず、その結果、こん度は魚が育たなくなってきたというのが、日本沿岸域で課題になっているようです。
どのようにこのリンをもう一度少し増やすか。増やすとまた赤潮が発生する可能性があるので、どの程度増やせば赤潮が発生しないのか。このバランスをいかに保つかという難しい課題が海洋研究の世界にはありますね。
世界的な規模から言うと、水産資源が乱獲によって激減している状況です。今後、外洋に出ても魚はとれにくくなるので、もうとる量を減らさないといけないでしょう。このように国内の海域と国外の海域では話は全く異なる状況にあることがわかってきています。そのため魚類資源に関しては、いろいろな原因で海の生態系のバランスも崩れていますので、これから本当に大変な状況になると思います。
リンがどうして少なくなっているかと言うと、水処理場で川に流す前の人間による排水をきれいにして、リンを出さないようにしています。なぜこうしてきたかというと、その原因は、60年代、70年代に赤潮が頻繁に発生したからです。赤潮の多くは渦鞭毛藻という微生物が、人間が排出するリンによって大量発生して起こることがわかってきたために、リンを自然より低い濃度で流さないといけないとなったことによります。ところが、皮肉にもリンが減らされることによって、こん度は他の植物プランクトンも栄養が足りなくなり繁殖できず、その結果、こん度は魚が育たなくなってきたというのが、日本沿岸域で課題になっているようです。
どのようにこのリンをもう一度少し増やすか。増やすとまた赤潮が発生する可能性があるので、どの程度増やせば赤潮が発生しないのか。このバランスをいかに保つかという難しい課題が海洋研究の世界にはありますね。
世界的な規模から言うと、水産資源が乱獲によって激減している状況です。今後、外洋に出ても魚はとれにくくなるので、もうとる量を減らさないといけないでしょう。このように国内の海域と国外の海域では話は全く異なる状況にあることがわかってきています。そのため魚類資源に関しては、いろいろな原因で海の生態系のバランスも崩れていますので、これから本当に大変な状況になると思います。
私達は、持続可能な「循環型社会実現」へ消費者としての責任を自覚しなければいけませんね。
環境教育の授業でもよく話をするんですが、今の「使い捨て文化」を変えないと駄目じゃないでしょうか。私はこの”100円均一ショップのコンセプト”には疑問が多いと思っています。
昔は人間は家族からずっと引き継いでいる着物、または棚やお茶碗があって、それを大切に次の世代に引き渡して来ました。でも今はどうでしょう。物を大事に使って長持ちさせて、一個一個の物を大切に使おうという気持ちがなくなってきていませんか?お皿が割れたらすぐ新しいのを買う。傘が壊れたらすぐに安いのを買う。洋服なんかもそうです。「すぐ安く買いに行ける文化はまずいのでは」という声も聞きます。
アフリカの環境の母と言われる(故)ワンガリ・マータイ博士の”もったいない運動”はまさしくそうだと思うんですが、もったいないという気持ち、心はどうやったら育つのか。これは教育の大きな課題でもあると考えます。日本の江戸時代の循環型社会で大事にされていた雑木林とか、里山にしても、そこでは「全てが資源」という考え方がありましたが、それが流され崩れてしまった。どうしたら、特に若い人達にその気持ちを身に付けてもらえるのか考えたりもしています。
それから、コンビニの存在ですね。すぐいつでも24時間買いに行けるという便利さ、安心さがある一方、自分で作るという、そういうのが失われつつある。例えば、おにぎり。手作りの楽しさがもうなくなってきています。
昔は人間は家族からずっと引き継いでいる着物、または棚やお茶碗があって、それを大切に次の世代に引き渡して来ました。でも今はどうでしょう。物を大事に使って長持ちさせて、一個一個の物を大切に使おうという気持ちがなくなってきていませんか?お皿が割れたらすぐ新しいのを買う。傘が壊れたらすぐに安いのを買う。洋服なんかもそうです。「すぐ安く買いに行ける文化はまずいのでは」という声も聞きます。
アフリカの環境の母と言われる(故)ワンガリ・マータイ博士の”もったいない運動”はまさしくそうだと思うんですが、もったいないという気持ち、心はどうやったら育つのか。これは教育の大きな課題でもあると考えます。日本の江戸時代の循環型社会で大事にされていた雑木林とか、里山にしても、そこでは「全てが資源」という考え方がありましたが、それが流され崩れてしまった。どうしたら、特に若い人達にその気持ちを身に付けてもらえるのか考えたりもしています。
それから、コンビニの存在ですね。すぐいつでも24時間買いに行けるという便利さ、安心さがある一方、自分で作るという、そういうのが失われつつある。例えば、おにぎり。手作りの楽しさがもうなくなってきています。
ゼミのモットーは何でしょう。
私のゼミでは「100パーセント学び、100パーセント楽しむ、すべて全力を尽くす」というモットーを掲げています。充実した時間の活かし方、生き方を、とよく言っています。教育学部の学生が、英語の海洋学の教科書を読んで、皆、格闘し、唸って日本語に訳す。「何で私がやらなきゃいけない」という辛さ。それがそのまま百パーセント学ぶっていうことであり、それがもう「やったぜ!」となるまで、涙が出るまで学ぶことが大切だと思います。そのような気持ちで学生の皆さんと接しています。
最後に、専門に関する今後の予定としてはどんな研究がありますか?
実は私は去年からJAXA(宇宙航空研究開発機構)の人工衛星の研究もやっています。JAXAは今年の冬に新しい人工衛星を打ち上げる予定です。海の色を上空から測定できる人工衛星です。海の色ということは、緑色は植物プランクトンのクロロフィルの色で、これは光合成による一次生産量を反映します。この生産がないと地球の酸素が足りなくなります。だからこれを観察することが大事です。
真鶴に毎月行って、データを取って、それを毎年JAXAに提出しています。そのデータと人工衛星のデータが一致しているかどうかの検証をやっています。これが一番のメインの研究プロジェクトになりそうです。
真鶴に毎月行って、データを取って、それを毎年JAXAに提出しています。そのデータと人工衛星のデータが一致しているかどうかの検証をやっています。これが一番のメインの研究プロジェクトになりそうです。
PROFLE :
クワハラ ビクター シンイチ
[好きな言葉]-
“A smooth sea never made a skillful mariner”(English proverb)
- “Imagination is more important than knowledge"(Albert Einstein)
- “Worry is a misuse (waste) of imagination”(Dan Zadra)
- Critically Optimistic
- Happy-Go-Lucky
- All Water Sports
- Mountain Biking
- Gardening
- Cooking
- Mystery (Fiction): “Aloha, Lady Blue” by Charley Memminger
- Soka University, Faculty of Education (Since 2005)
- Soka University, Graduate School of Engineering (Since 2010)
- University of Hawaii, Manoa, Visiting Researcher, (2014)
- University of California Santa Barbara (UCSB), Postdoctoral Research Associate (2004-2005)
- Monterey Bay Aquarium Research Institute (MBARI), Postdoctoral Research Fellow (2001-2004)
- Soka University, Faculty of Engineering, Doctorate Degree in Engineering (2000)
- Soka University, Faculty of Engineering, Master's Degree in Engineering (1997)
- University of Louisville, School of Arts and Science, Bachelor's Degree (1993)
- Born/Raised in Los Angeles, California, USA.
- Kuwahara, V.S. and Taguchi, S. (2015) Estimating the Diurnal Cycle and Daily Insolation of Ultraviolet and Photosynthetically Active Radiation at the Sea Surface. Photochemistry and Photobiology, 91(5): 1103-1111.
- Kuwahara, V.S., Nozaki, S., Nakano, J., Toda, T., Kikuchi, T. and Taguchi, S. (2015) 18-year Variability of Ultraviolet Radiation Penetration in the Mid-latitude Coastal Waters of the Western Boundary Pacific. Estuarine, Coastal and Shelf Science, 160: 1-9.
- Kuwahara, V.S. and Leong, S.C.Y. (2015) Spectral Fluorometric Characterization of Phytoplankton Types in the Tropical Coastal Waters of Singapore. Journal of Experimental Marine Biology and Ecology, 466: 1-8.
- Benitez-Nelson C.R., Bidigare R.R., Dickey T.D., Landry M.R., Leonard C.L., Brown S.L., Nencioli F., Rii Y.M., Maiti1 K., Becker J.W., Bibby T.S., Black W., Cai W., Carlson C., Chen F., Kuwahara V.S., Mahaffey C., McAndrew P.M., Quay P.D., Rappé M.S., Selph K.E., Simmons M.E., and Jin Yang E. (2007). Eddy-induced diatom bloom drives increased biogenic silica flux, but inefficient carbon export in the subtropical North Pacific Ocean. Science, 316: 1017-1021.
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ページ公開日:2017年10月24日